共同輸送の取り組みを促す「共同輸送コミュニティ」第3期を開始しました。物流の2024年問題により輸送力不足が懸念される中、共同輸送に関する知識や実践的なスキルを向上させることを目指しています。 |
プロロジスは共同輸送の取り組みを促進するワークショップ「共同輸送コミュニティ」の第3期を6月12日より開始しました。ワークショップでは、各業界から集まった参加者同士が絆を深め、共同輸送に関する知識や実践的なスキルを向上させることを目指しています。
「共同輸送コミュニティ」提供の背景
プロロジスが「共同輸送コミュニティ」の提供を開始した背景には、トラック運転手の時間外労働が規制され、輸送力不足が懸念される「2024年問題」への危機感があります。
野村総合研究所の試算によると、2024年問題の影響から、25年には全国で28%の荷物が運べなくなるといいます。
30年には、全国で35%、地域別でみると東北は41%、四国40%、北海道・九州39%が輸送できなくなるなど、深刻さの度合いは一段と増すことが予想されています。
国土交通省の「自動車輸送統計年報」によると、2022年度の営業用トラックの積載効率は40.12%。2024年問題への対策として、この積載効率を高めることが業界全体に求められています。
出所:自動車輸送統計年報 ※積載効率=輸送トンキロ/能力トンキロ
積載効率を向上させるためには、複数の荷主が車両を共有して同じ納品先へ荷物を運ぶ「共同輸送」の実現がカギとなります。ただ、共同輸送に向けた荷主間での調整は現実的に難しく、多くの企業で実現に至っていません。
そこで、「第三者的な立場での旗振りを」と、お客様からプロロジスに相談が寄せられ、2022年に「共同輸送コミュニティ」の提供を開始しました。
「共同輸送コミュニティ」のプログラムとは
「共同輸送コミュニティ」では、1. コミュニティ内のマッチング可能性を模索するペアワークの実施、2.共同輸送経験のある外部講師によるセミナーを行います。少人数制で、対面による定期開催(月に一度)を重視しており、半年間にわたりさまざまなディスカッションを実施しています。
既に過去の参加企業同士で共同輸送のトライアルが始まるなど、成果も出つつあります。
第3期となる今回は、企業間のさらなる交流と協力関係の促進をめざして、1~2期生との交流の場も設けます。
初回の6月12日に実施されたワークショップでは、講師が「積極的な自己開示するなどオープンなマインドで参加いただき、多くの学びを持ち帰って欲しいです」とあいさつ。その後、参加した企業担当者たちは、自社の課題や今後の抱負を思い思いに語りました。